#5 中原和也 さん

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中原和也さん

紀美野町の自然栽培農家。自然栽培の米づくりや野菜栽培だけでなく、紀美野町町議会員、古民家改修など多岐に渡る活動を行っている。
棚田では自然栽培の農業についての指導を行っている。

ー 中田の棚田に関わるきっかけは?

ちょうど移住してきた時に、何にもあてもなく、ただ「古民家が好きや」いうだけで、その家を気に入って飛び込んできました。当然農地もなくて地域の方に紹介してもらって、ようやく3反ちょっとの田んぼを借りることができて、細々とやろうとした時に、ちょうど北さんと出会いました。基本的に米農家なんで棚田も好きだし、棚田を再生するということを聞いたので、「じゃあ手伝いさしてほしい」ということで関わるようになりました。ただ、その時に自分は自然栽培農家やから化学肥料も使わへんし、有機肥料も使わへんし、農薬も使わないというやり方をぜひやらしてほしいということで、北さんと方向性が合ってたんで、やらせてもらえることになりました。僕は1年目からちょっとでも作って、実際に無肥料無農薬で米ができるっていうのを見せたかったんですよね。ちっちゃいながらも2畝から3畝ぐらいにちっちゃい田んぼを、1年目から復活さして、そこで米を作って、大成功して、ほらできるやろうと。地元の方々にも見てもらったし、それで今の棚田があるので、まだまだ棚田は始まったばかりって言ってもおかしくないぐらいでやることもいっぱいあります。棚田を維持してさらに広げていくっていうのは本当大変なんやけども、そこを 楽しみながらやっていけたらなって考えてます。

ー 中田の棚田でどんな活動をしてますか?

自然栽培の農業指導っていったところですかね。

ー 棚田の活動をしていて楽しかったことはなんでしたか?

自分は和歌山市の平地で米を作っていたんで、段々の田んぼで米を作ることがなかったです。なんでそれがいいなって思ったかというと、棚田っていうのは、山の水を引いて、米を作ることが普通なんですけども、その水がめちゃめちゃきれい。空気もきれいやけど、水もきれいというのが一つの大きな要因であって、棚田のお手伝いに来てくれた人たちがいいところやねと言ってくれるのも嬉しいし、良い環境やって体で感じてもらえるのもうれしいです。また、僕らが農家からしてみれば、ごくごく当たり前のことを、米作りを知らない人たちが何か些細なことで感動したりとか、喜んでる顔を見ると嬉しいなって感じることもありますね。そして、いろんな人に、日本人にとっての米作りの大切さっていうのを、棚田に来て感じてもらえているっていうのを実感できた時が一番嬉しいね。もっと嬉しいのは、その米を食べてめちゃめちゃうまいっていう感動してくれて、その言葉を聞けたら僕は最高ですね

ー 実際に小学校の子たちとかに食べてもらった機会あったんですけど、中原さんには来てもらえてなかったので、ぜひその現場を見に来てくださいね

何やったら僕炊き出しするから(笑)結構こだわり派やからね(笑)

ー 棚田再生のはじまりから関わっていますが、活動に関わって変化したことありますか?

自分の中で変化では気持ちが大きくなったね。今まではね、なんでこんなんわからへんねんとか、何かそういう、否定することも多かったけど、何か全てを受け入れられる、「まあ仕方ないね」とか、そういうものの考え方いろんな人のものの考え方っていうのを受け入れるようになった。それは棚田のせいなんか、俺が年取ったせいなんか、わからへんねんけどね。いろんな考え方があって、それぞれの喜ぶ場所が違うとか、感覚が違うっていうのはよく分かったんで、自分が一番成長したかなっていう感じやね。

ー これから棚田の活動が続くと思いますが、こんな風になっていったらいいなとかありますか?

みんなが米作りに興味を持ってもらって、本当の米の味をわかってもらう、米だけじゃなく、それに関わる日本人ってどうやって、田んぼとか米に関わってきたかというのをみんなに興味を持ってもらいたい。ほとんどの日本人は米作りをしてたわけで、その米作りを通してどういう文化ができて、祭りなんかもそうやけども、なくなっていっている祭りもあると思うけれども、まず紀美野町からなくなりかけている祭りを維持して、なくなった祭りを復活させて、昔ながらのコミュニティーの大切さ、文化の大切さっていうのを 皆に気付いてもらえたらなって感じです。

ー 最後に、見ている方に一言どうぞ

米作りをしましょう!!

ー 中原さん、ありがとうございました!!

YouTubeでインタビュー動画のフルバージョンを公開中!!