突然ですが、本日から始まるブログ・リレー企画!
2021年にオープンした、紀美野町「中田の棚田」再生プロジェクトのホームページ。
もっと活動の様子を身近に感じてもらえるように、楽しく発信していきたい!
……との思いから、再生プロジェクトメンバーによる、リレー形式のブログ・リレーが始まります!
日々の棚田再生に取り組むなかで感じたことを、喜・怒・哀・楽さまざまに織り交ぜながら、ユーモアたっぷりにお届けします。四季折々の棚田の景色とともにお楽しみください。時には、メンバーの真剣な想いや、胸の内が垣間見えるかもしれません。
さて、初回は「中田の棚田」再生プロジェクト・広報部スタッフのYです。
(そして、実は僧侶でもあります)
3年前より紀美野町とのご縁ができ、昨年初めて出会った中田の棚田。
ススキの名所・生石高原は何度も足を運んだことがありながら、その近くに棚田があるなんて……全く知らなかった私。
2020年初夏。再生活動が始まるよ!との話から、一度はどんなものか見てみなければと車を走らせてみることにしました。
小川小学校を右手に過ぎ、くねくねと坂道を登っていくこと約5分。
突如、そこに現れた、朽ちかかった広大な景色……それは「田んぼ」と言われればそのようでもあり、「山」と言われればさもありなん。
車を降りて、対岸から見渡す「棚田」には、木が生い茂り、草が覆いつくし、爽やかな風がさーっと緑を揺らしていたのを覚えています。
夏草や兵どもが夢の跡――さながら、気分は芭蕉。
600年という時を経ながら、今、ただただ山に還ろうとしている棚田。
自然の摂理の前に、私たち人間は、どのように再生プロジェクトを進めることができるのだろう?
人間としての生き方が問われているような、そんな気分すらも感じさせる景色。
帰りは、期待と不安、さまざまな気持ちが混じった、何とも言えない高揚感に包まれて、もと来た坂道を降りて行った私なのでした。
——それから約1年余り。
あの日、私がみた風景は、そこにはありません。
再生プロジェクトによって、刻々と変化する景色。
日々「棚田」に戻りつつある山々。 新たな600年のスタートが、今、始まっています。